社会福祉法人へ寄付する場合の財産目録

遺産相続のために財産目録をこれから作成するとき、すでに使い道が決まっている財産がある場合、どうしたらいいのでしょうか?
よくあるのが、社会福祉法人へ寄付する財産がある場合です。
それを目録に載せたところで、その財産の行先はすでに決まっているのですから、相続財産とは分けて考えた方がいいようにも思えるでしょう。
そうした方がわかりやすいように思えるかもしれませんが、それも財産目録には同じように載せておくことをおすすめします。

これをしておかないと、せっかく作った財産目録のメリットが少し減ってしまうことがあります。
これのメリットは、被相続人が残した財産を一覧でチェックでき、相続税の計算や、遺産分割協議がやりやすくなることです。
また、相続人が今対象になっている相続財産をすべて公平にチェックできるため、まだほかに財産があるのではといった疑いを招くこともありません。
遺産分割協議やその前段階で、遺族の間で感情的なトラブルが起こりにくくなるため、安心です。

これが財産目録を作るメリットですから、社会福祉法人へ寄付することがもう決まっている財産も、一緒に載せておくことが肝心です。
大事なのはその遺産が誰のものになるか、どのように使われるかといったこととは関係なく、被相続人が亡くなった時点で残っていた財産を一つ残らず記載することになります。
社会福祉法人への寄付が決まっている財産は、ほかの財産よりも使い道が早く確定しているだけであり、被相続人が亡くなった時点で残っていた財産になることは変わりません。
たとえ使い道がもう決まっていても、残っていた財産は残らず記載しておきましょう。

これをもししていなかったら、どうなるのでしょうか?
その財産目録に載っていない財産があったとほかの相続人に伝わると、作成した目録が信用されにくくなります。
たとえ社会福祉法人への寄付のため、すぐに一族の間からなくなる財産だったとしても、目録には漏れなく記載しておきましょう。
その上で、その財産をどこの団体へ寄付したのかを、遺産分割協議書など別の書類に記載しておくと、誰にとってもわかりやすい書類となり、トラブルも起きにくくなります。

ちなみに、社会福祉法人とは一部の老人ホームなどのことです。
お世話になったその施設へのお礼に寄付を希望する方も多く、すでにその遺言を残しているため、相続時にはすでに使い道が確定している財産が出ることも多いのです。
社会福祉法人へ寄付することが確定している財産などがあっても、財産目録には載せておくようにしてください。