兄弟のみでの相続

片親がすでに亡くなったあと、もう片方の親が亡くなったときには子供だけが相続人となるケースも比較的多いです。
兄弟のみで遺産分割をするとき、お互いの気心も知れており、分割する対象の財産も全員で理解できていることも多いでしょうが、それでも財産目録を作っておくことには大きなメリットがあります。

それは相続の対象になっている財産を明確にし、トラブルを防止できることです。
もし財産目録を作らない場合、今どの財産が相続の対象になっているのか、お互いの記憶だけを頼りに話を進めることになりがちです。
すると特定の遺産が漏れていたり、兄弟同士でイメージしていた財産が違っていたりすることもよく起こります。

兄弟のみでの遺産分けとはいえ、これは金銭や資産が絡む話ですから、ちょっとした行き違いがトラブルに発展することもよくあります。
たまたま遺産に伝え漏れがあったときでも、それが悪意のある行為だとの疑いを招くことがあるのです。
すると兄弟のみでやっている遺産分けでもコミュニケーションが難しくなり、本来ならスムーズにいくはずだった相続がもめる可能性も出てきます。

このようなことを防ぐためには、財産目録の作成が有効です。
これは対象になっている財産を一覧にしたもので、遺産分割をするときは、この一覧表をもとに話を進めると、トラブルになりにくくなります。
相続人に確定している兄弟には最初にこの目録を確認してもらい、財産に漏れがないか、ここに載っている財産がどれを指しているのか、確認してもらいましょう。

遺産分割に入る前、ここでしっかり情報を共有でき、不明点も確認してもらうと、あとでリストに漏れがあったときも全員の責任となり、無用な疑いを招く恐れも少なくなるのです。
また、このような目録を作っておくことで、遺産分割協議のときの記録を残せます。
これもまた大きなメリットです。

これもやはり金銭や資産が絡む話だからこそのトラブルなのですが、そのときは納得したつもりでも、あとになって相続人の気が変わったり、当時の記憶が薄れたりすることで、合意したはずの遺産分割に納得できなくなる相続人が現われることもあります。
これは兄弟のみでやる遺産分割でも同様です。

一度合意した遺産分割なら、正当な理由なくそれを撤回する必要はないのですが、できればお互いに気持ちよく納得できた方がいいですよね。
そのために役立つのが、当時の記録です。
どのような流れでその話になったのか、当時の記録があるとそれを客観的に証明できます。
当時の手続きに不備がなかったことの証明にもつながりますから、できれば記録を残しておくと安心です。
財産目録はその記録の1つになりますから、兄弟のみの相続でもこれを作っておくといいですよ。